「世界を滑らかにする」と「多様性の経済性」

「世界を滑らかにする」

友人の鈴木健自身の所属する秘密結社のマントラにすると言っていることばだ。

これはいい。なにしろ、音がいい。そして表現にも美しさを感じさせる。わかったようでわからなくて、少なくともわかった気になる。この「気になる」ところが重要だ。

先日、彼と話したときも「IT革命はコミュニケーション革命」っていつものように言っていたけど、僕がPCで94年にNetscapeでWebを使ったときに感じたのがこの感覚。そのコミュニケーション革命を体感する人生が送れたらそこそこ幸せだと思う。

でも、少なくともこの10年のテクノロジーでは、人の生活はさほど変わっていない。これはコミュニケーション革命を情報流通構造と便宜的に読み替えると、物の流通構造が情報の流通構造変化によって変わっていないし、それゆえ物の流通構造の変化が情報流通構造にフィードバックされるまでに至っていないということだ。情報財の流通だってまださほど変わっていない。

間違いないのは、コミュニケーションと経済ってのは切っても切れない関係にあるということ。そう考えると、「世界を滑らかにする」の裏側にあって、常に意識しないといけないのは「多様性の経済性」だろう。「規模の経済性」「範囲の経済性」とは異なる「多様性の経済性」ってのを、説得性を持って語れるようになることが私のミッションなのだろう。

追伸:一部には「最適な資源配分」って問題はつまらんという意見もありますが。