沖縄旅行

先週末から沖縄へ行ってきた。なんといっても目玉は台風18号だった。われわれの泊まったところは名護市。台風が通過したのも名護市。ピンポイントだった。というわけで台風の目というを経験した。これは本当に嵐の前の静けさ。9月5日の午後5時ごろはそれまでの暴風雨が一時止んだが、これが6時を過ぎるとものすごい風雨となった。それはそれまでを上回る威力であった。

食事をするために、外に出る必要があったのだが、建物と建物との間から吹いてくる風は半端ではなかった。これが40メートル級なのだろう。わが子の名言「この台風はすごいね〜」(お前はどれだけの台風を経験しているのだ?)も飛び出した。その後の夕食はホテル内の和食処で串揚げをカウンターに座って食べたのだが、カウンターの向かいには、いつ割れるともわからないガラスが一面に張られている。ガラス越しには海が見えるはずなのだが、さすがに雨風が強くて見えない。

結局この台風は沖縄が復帰後、最大の風力を持った台風であった。また名護市の気圧は924ヘクトパスカルと観測史上最も低くなったのだそうだ。

帰京の日に那覇空港に行き、不幸中の幸いであることをしった。われわれは5日と6日は確かにホテルに足止めを食らったしかし、プールには入れたし、献身的な従業員のサービスにもありつけた。だが、この両日の飛行機を予約していた人たちは那覇空港に行っても飛行機は飛ばず、また場合によっては宿にも泊まれず、7日以降の飛行機にも、われわれのような当初からの予約組を横目にしながら乗れず、ということになっていた。

もうひとつの目玉は、美ら海水族館。2002年11月に開館したもので、幅35メートルという世界最大級の水槽に甚平鮫とマンタなど多種の魚が同居しているというのがウリだ。これらの魚が泳いでいるのをボーっと見ていると、うらやましい。私の東京での生活はせわしなさ過ぎる。水族館に行く直前によった備瀬という集落には防風林の福木並木があるのだが、そこを水牛のふくちゃんが引く牛車に乗って進むとこのせわしなさは際立つのだ。

沖縄というのは車の運転速度も遅い。みんなゆったりと、自分自身のストレスを感じることなく生活しているのではないだろうか。飯がそれほど好きにはなれないので、住むにはちょっと腰が引けるが、普段の生活で忘れている何かを見つけるには良い場所だ。今回はついに入れなかった海だが、それを見ているだけでもそれはそれで贅沢な時間だし。