三つ子の魂百まで

数日前に日経新聞の1面に載っていた話。それは若者の働き方の特集で、「インターネットについて研究したい」と言って某会社を受験したハッキングの能力の高い教授推薦の学生が、件の会社の採用担当者に「うちが欲しいのは言われたことを淡々とこなす歯車のような人材」と言われ、不採用になったという話だ。相当な宣伝効果だな。

この会社の本業はシステム開発で、そういう意味ではこの人事担当者のコメントも理解できる。それにやるべきことをやれる会社が強いというのも事実。でも、仮に「やるべきことを自分で考えて率先してやっている」人が極端に少ないとしたらそれはちょいと危険だな。塗り絵の枠を書いてやると色を塗れる人と、塗り絵の枠をかける人とではまるで任せられる仕事の範囲が違う。この差が2000人とかになってきたら相当の差だ。

そう考えると私が最初に勤務していた会社の偉大なところが見えてくる。入社1年目でも企画書を書いた奴がクライアントの前で話す。企画が通れば考えた奴が周りを動かす。

「周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。」

こんな一節もあった。その言葉の重みを感じつつ、この会社の初期教育に感謝。