書斎つくりに向けて1

我が家の間取りは、家で知的作業をする人にとっては最悪である。2LDKなのだが、私の作業部屋はLDと接しており、その境目は3メートル以上もある引き戸である。密閉性に乏しく隣のLDの音が漏れてくるというか、筒抜けである。これだと子どもが家にいるときはほとんど仕事にならない。どうしても集中して作業をしなくてはならないときは、耳栓をして仕事をする。相手は何も子どもだけではない。妻が、仕事柄ということもあり、テレビを子どもの眠ったあとの22時頃から見ることも多い。そんな時も耳栓である。ちなみに今は昼間に一人でいるときに仕事をしていることが多いので実害は少ないが。

更に今の我がタワー型PC(母艦)は妻と共用である。原義のPCとはほど遠い状態である。妻はITなど興味はないから、わざわざ高いノートPCなど買おうとしない。なにしろ会社では支給されている。でも家から会社のWebメールにアクセスしたり、個人用のメールも使うし、子どもができてからは家に仕事を持ち帰ってすることも増えてきた。よって彼女の方が仕事の締切前になると私が自分のメインPCから追い出されて、サブのThinkPadで作業することになる。一応家の中は無線LANがあるので、ThinkPadでもネットには接続できるが。

今年の特例的な状態と違い、私があと2,3年もすると家で仕事をすることが増えるということで、新たに居を構えようとしている。その際に書斎を持とうとしているわけだが、その要件を綴っていこう。

  • せまくても良い。閉じた空間が欲しい。

6畳ぐらいでも良しとしよう。ぼちぼち物心のついてきた愚息には、そこが神聖な仕事場であり、入ると怒られるというぐらいの場所として刷り込もう。事実、文学者であった父の書斎はそのようなものであった。

  • 縦長の空間が良い。

今の作業部屋は真四角に近い。引き戸ということもあり壁の長さの和が短い。よって本棚の幅なども制限される。

  • 明るくなくても良い。むしろ日当たりは悪い方が良い。

今の作業部屋は西日があたる。夏は暑すぎる。夏休みに仕事をまとめてするときのことを考えると、東側か北側に部屋はあれば良い。

  • 机は2つ必要。1つは大きめの机で紙を広げて作業をするためのもの。もう一つは小さくて良いから作業に使う本や資料などを積んでおけるもの。

私はどうしてもいきなりパソコンで作業ができない。特に自分なりのフレームワークなどやパワーポイントに落とすための図柄などを考える時や、複数の書物から得た使えそうなアイデアを整理・集約する時は広いスペースでの紙での作業が必要である。現在のデスクはパソコンのキーボードとモニターなどでかなりのスペースが埋まっているので、この手の作業をするときは食卓でしている。この食卓にあたるものがメインデスクとして欲しい。奥行きがあることがけっこう重要。こちらは何もおいておきたくないので、サブにもう一つの机をつくる。

  • PCについてはいわゆるPC専用デスクというようなモニターとキーボードをおいてキャスターが着いたようなものがあれば良い。

ただし本の書き抜きを手で入力することもかなりあるので、その時のために本を立てかけるものなどが必要になってくるだろう。またSPSSの結果を見ながら、原稿を書くというように、デュアル画面にするときにどうしたらよいのかを考える必要があるかも。

  • PCのデスクとメインの机は少し距離が離れている方が良い。

人が入る通路を挟んで部屋の両側に机があっても良いと思うし、90度ずらしておいてあっても良い。論文を書いている時は別として、PCというのはWebで簡単な調べものをしたり、メールを読むことが多い。9年ぶりに学生になってわかったが、この時間を制御することが生産性の高さに直結してくる。だからどちらかというとコミュニケーションの時間であるPCをつかう場所と、沈思黙考で成果を出すための孤独な時間であるデスクの場所を少し離して、デスクにおいて気の散るコミュニケーションの道具が目に入らないようにしたい。今はとにかくメーラーはメールを読むとき以外は立ち上げない。ブラウザについては本を読んでいて調べものをしたくなるときにつかうことが多いが、それでもなるべくアプリケーションを毎回終了するようにしている。

  • 妻には安いノートPCを買ってもらう。あるいは今のデスクトップマシーンをお下がりであげるか。LANで会社のWebには接続してもらう。フラッシュメモリも買ってもらう。

パソコンについてはミュージックサーバーとなるマシンを1台にしたいので、妻には安いノートPCを新たに買ってもらうことにして、今のタワー型PCをミュージックサーバーにしようか。

  • 本棚はまだ答えが出ていない。

家と大学の研究室でする仕事のバランスがまだ見えていない。このためどちらの場所にどれだけの分量の本を配すのかが不明。今はスペースの制約上、2段のスライド式本棚を使っているが、やっぱりあまり使い勝手はよくない。むろん、後ろには小説などの類の本を据え、普段目につくところに専門書を配すということは次善の策としてあろう。会社に放置してある本と家にある本を足すとどれぐらいの量になるのかもわかっていない状態。