本と関わった1日

何となく本と関わった1日であった。

朝、ある人から「先日お話ししていた個体群生態学について簡潔にまとまったURLがあったのでお知らせします」との丁寧なメール。件のURLを読んで、以前にチェックしてamazonのカートに入れておいた関連本を中古で買う。

考える社会学
超企業・組織論―企業を超える組織のダイナミズム

ちなみに個体群生態学と言っても組織論におけるという但し書きがつく。要は、ある企業のような個体ではなく、業態のような個体群がどうして主流派になるのかということを説明する理論である。進化論に影響されており、個人や組織固有のケイパビリティは無視されている。

次に本屋で見かけて立ち読みした新書もamazonで買う。難解なカール・ワークの解説本だ。

組織を変える“常識”―適応モデルで診断する (中公新書)

で、これだけだと送料が無料にならないから、村上龍の新刊「半島を出でよ」も買う。

半島を出よ (上)

これはゴールデンウィークの読み物だ。ちょうど一昨晩、寝る前に読む軽めの本もなくて困っていたので買ってしまった。村上龍は初期から読んでいるわけではないが、川端裕人と並んで新刊が出るとついつい手に取ってしまう作家である。

さて、そしてもう一つ、本との関わりでいうとhttp://www.review-japan.com/というサイトの運営者へのヒアリングを夕方に行う。

驚くほど月のページビューが少ない。「競合はいない」のにである。批評文化ってのはなじまないのかな。でも黒字だそうだ。出版社向けのサイトでの新刊紹介ページ作成とメルマガでのテキスト広告というパッケージが主力商品だそうだ。さらにレビュー数は増えているし、「blogが普及してきても、自分のサイトに書いたことをわざわざレビュージャパンのページにコピーしてくれる人が多い」とのこと。

今後は書評が書ける人のプロデュースというものを手がけていく予定とのこと。なるほど、商品の開発・生産・流通に関わる企業プレーヤーからお金をもらうというやり方以外に、サイトに集まる情報を発信するなかから個人のプロを育てて、マネジメントフィーのようなものをもらうというのもあるな。long tailというのはまさにそこで、商売と趣味の間に、スモールビジネスの領域を作るということだからな。