織田浩一さんに会う

シアトル在住のDigital Media Strategiesの織田さんから話を聞く機会があった。

アメリカにおいては検索エンジンでひっかかる情報の26%は消費者発。18%がメーカーやサービスプロバイダーで、残りがメディアやコンテンツ企業ということだそうだ。ということでConsumer Genarated Media(CGM)を使ったマーケティングというのがアメリカではずいぶんと研究されるようになってきたというお話。

具体的には数百人から2000人程度のProsumerを囲い、Influencerというのを介して10万人程度まで情報が広がっていく仕組みというのを持っているメーカーもあるらしい。HPとかPGとか。

あとはPVRのアメリカでの世帯普及率は7%だそうだ。これでTVCMの2%がスキップされており、その金額は12億ドルだそうだ。2%が12億ドルということは全体で600億ドルで6.6兆円。日本のテレビ広告費の3倍程度か。で、この世帯普及率は5年後には41%になると予想されているらしい。そうすると、10%前後のCMがスキップされると。

広告主の考えは大きく3つあるのだそうだ。一つはプロダクトプレースメント。つまり番組内に商品を登場させる。二つ目はテレビにこだわらずとにかくブランドエクイティの追求で勝つ。3つ目は自ら制作&メディアを持つというもの。だそうである。

ちなみに彼も昔広告会社にいて辞めた経歴の持ち主だったので、聞いてみたが、「日本の広告代理店は今の社員数が抱えられなくなるか、抱えられても個別のプロジェクトの利益率は下がる。よって社員も株主も全体としてはアンハッピー。海外戦略で成功しなければね」というあたりではほぼ意見は一致した。

でもその時期はいつなんでしょう。2020年から2030年ぐらいが大きな波かな。海外戦略が奏功しなければ、広告会社の営業利益率および額でのピークは2005年から2010年の間だと思うけど。